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★採用担当者blog★vol.183 お掃除のうえださん

佐々木です。

 

先日、本社ビルが移転しました。新しい社屋は、飯田橋です。

住み慣れた竹橋を離れ、新しい地、飯田橋での新生活。しかしながら、引っ越してきてから、Aさんの様子が変です。ホームシックでしょうか。

突如、笑いだしたり。

突如、お弁当をつくってきたり(ちなみにお弁当箱はアナと雪の女王の、雪だるまのキャラクターです)。

突如、ラーメンをおごってくれたり。

上司の異変が少し心配ですが、飯田橋での生活はとても楽しみです。

新しい社屋、新しい街、新しい人達。心機一転、頑張っていきたいと思います。

 

さて、新社屋移転に伴い、新たな出会いもありますが、同時に別れもありました。

今日は、この場を借りて、感謝をお伝えしたい方がいます。

 

2年半過ごした住み慣れた竹橋ビル。そこには、毎日共有スペースをお掃除してくれた方がいました。

清掃員の、うえださんです。

うえださんはグローバルキッズの社員ではなく、ビルメンテナンス会社のスタッフの女性です。

緑の作業着を着た姿はちょっと猫背で、髪は一つ結び。ちょっとぶっきらぼうな口調で、いつもトイレや共用部ピカピカにしてくれた、社員みんなのお母さんの様な存在でした。

Aさんは実際、うえださんのことを「お母さん」と呼んでいました。本人の了承を得ているのかはわかりません。

 

朝、出勤してトイレに立ち寄ると、いつも「おはようさーん」と声をかけてくれました。

夏場に外回りから帰ってくると「あんた大変だねー。身体壊すんじゃないよ」と、トイレの洗面台をピカピカに磨きながら、気遣ってくれました。

共用部で、しばしば社員と談笑している姿を見かけることもありました。

うえださんの飾らない人柄が大好きで、私もよくお話をさせていただきました。

 

今年の仕事はじめ。社長が、本社スタッフ全員を集めて、新年にむけての話をしたことがありました。

その中の一つが「挨拶」について。その時に、社長からうえださんの話がありました。

「お掃除のうえださんに、先日、涙を浮かべながら感謝されました。”ここの人達は、いつも気持ちよく挨拶をしてくれる。私は、ここに掃除をしにくるのが本当に楽しみなんだ”。そうおっしゃっていました」。

挨拶は基本ですから、これからも大切にしましょう。そう社長は付け加えました。

「うえださん、そんな風に思っていてくれたんだ」

そんな些細なことを、そこまでよろこんでいてくれたなんて。いつもチャキチャキとテキパキと仕事をされていたうえださんが、そんな気持ちでいたなんて、まったく気が付きませんでした。と同時に、とてもうれしく思いました。

 

先日ふと思い立ち、うえださんに聞いてみたことがあります。

「うえださん、うえださんから見て、うちの会社ってどう見えます?」

すると、なあに、急にどうしたのよーと前置きしながら、こう答えてくれました。

「いやあ、あんた達が引っ越してきた時にはさ、今時こんなあったかいっていうか、フレンドリーな会社があるのかってびっくりしたのよ。あたしはここにくるのがほんとに楽しみなのよ」。

真面目にそうこたえてくれたうえださん。うえださんもうちの社員の一員ですよーというと、なによ冗談言って、と照れくさそうにそそくさとその場を離れていってしまいました。

 

そんな折、急きょ、会社の移転がきまりました。

移転の話はずっとあったのですが、思いの外早く、移転が決まりました。

移転まであと一か月半という時、久しぶりにトイレでうえださんに遭遇しました。うえださんは明らかに元気がありませんでした。

「なんか…移転決まっちゃったみたいね。いつかはくると思ってたけどさ。こんなに早くくるなんて思わなかったよ…」

「そうなんですよ、急に決まりまして」

「ほんと、なーんか、仕事やる気なくなっちゃったわよ…」

想像以上に元気のないうえださん。

寂しいのは私達も同じ。その後もことあるごとに、社員は声をかけたようです。

「うえださん、一緒に飯田橋にいきましょう!」

メンテナンス会社を無視しての、直接スカウトの嵐。でも「飯田橋は遠いのよ。ありがとね」と、うえださん。

私は飯田橋に誘い過ぎて、ついに、廊下で遭遇すると逃げられるようになってしまいました。

「寂しくなるから、あんまり会わない様にしているのよ」。照れ屋でシャイなうえださんらしいコメント。そんなこと言わないでくださいよ!と言っても別れは刻一刻と迫っていました。

「あんたたち、どうせ沢山ゴミを出すんだろうから、早めに片づけなよ」。最後まで私達の世話を焼いてくれたうえださんは、やっぱり母の様でした。

 

そして、最終日。

私は所用でいることができませんでしたが、その日、社員からうえださんにプレゼントをお渡ししました。

恥ずかしがる、むしろ、嫌がるうえださんを無理やりオフィスに招き入れ、社員で囲みながら、社長や役員からプレゼントを手渡しました。

その中には、社員一人ひとりからのメッセージの書かれた色紙も。うえださんの涙に、何人もの社員がもらい泣きをしていました。

住み慣れた竹橋に、沢山の思い出と、沢山のゴミを残して。

私達は、飯田橋の新社屋へ旅立ちました。

 

そして、飯田橋のオフィスに引っ越して来て3日目。

私は、ある女性の面接をしていました。新しくグローバルキッズに入社を希望している、保育士の女性の面接です。

その女性はその日、一度間違えて竹橋の本社ビルに行ってしまったそうです。まっくらなエレベーターホールに降り立ち、間違えて来てしまったことに気づき、青ざめたそう。

「大変でしたね…」

私がそういうと、いえ、ほんとにすみませんでした、と言いながら、こんな話をしてくれました。

「でもその時に、暗闇から用務員さんが出てきたんです!”あれ!誰もいないはずなのに人がいる!”とその方もびっくりされてました。事情を話して飯田橋に向かおうとした時に、”ここの人達はほんとにいい人達だから、絶対頑張って入社しな”って猛プッシュされたんです。むしろあの方にであって、第三者の声がきけて良かったです!」と彼女は明るく言ってくれました。

うえださんだ。すぐにわかりました。

私達はもう一人、強力な採用担当者を仲間にしたようです。

 

ビルの清掃員の方。トイレのお掃除の方。

私達社員が気持ちよく生活するために、陰ながら支えてくださっている方々。

特にうえださんとは、それだけではなく、たくさんの温かい交流をさせていただきました。

うえださん、本当にありがとうございました。

以前「ブログに出てくださいよ」とお願いした時に、「あんた何言ってんの、ブログだかなんだか知らないけど、あたしは裏方でいいのよ」と言われましたが、勝手に書いてしまいました。ごめんなさい。そんなに嫌がってはいなかったですよね?

うえださんのおかげで、私達は2年半、気持ちよく過ごすことができました。本当にありがとうございました。

またいつか、飯田橋の社屋にも遊びに来てくださいね。それまでどうぞお元気で。

 

※写真は、恥ずかしがって社員の後ろにかくれたうえださんです。

(佐々木)